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MOQと納期の完全ガイド|中国アパレルOEM工場に発注する前に

著者: HONGYUN 編集部 公開日 更新日 約11分で読めます

発注が成立するかどうかを決める数字は2つだけです。MOQ(最小発注数量)と納期。この2つは、たいてい雑に提示されます。MOQはキリのいい数字、納期は「45日」の一言。そして後になって、必要な色に専用の染色ロットが必要だった、船の締切が生産の前に来てしまった、という形で跳ね返ってきます。

この記事では、中国のOEM工場でMOQと納期が実際に何で決まるのか、無理な数字を要求せずにリスクを下げる方法、そしてそのままメールに貼れるRFQ(見積依頼)テンプレートと、返ってきた見積書を読むためのチェック項目をまとめました。

500〜1,000枚全カテゴリー共通の1型あたりMOQ
7〜14営業日生地・副資材確定後のサンプル
約45日サンプル承認後の量産
サンプル代は相殺量産発注時に充当
月産100,000枚生産能力
中国・山東省濰坊自社生産ライン・輸出窓口

1. MOQはなぜ存在するのか

バイヤーは必ずMOQの引き下げを求め、工場はほぼ必ず「条件次第です」と答えます。確かに条件次第ですが、それは工場の気分ではありません。アパレル発注の下には4つの物理的な下限があり、どれも交渉で消せるものではありません。

つまり「1型を5色・6サイズ」で依頼すると、工場から見れば5つの生地最低量、5つの染色ロット、そして効率の悪い裁断計画です。MOQの話は、実質的には生地の話なのです。

2. MOQを決めている7つの要因

数字を交渉する前に、どの行が引っかかっているのかを確認しましょう。次の7つがMOQを動かす要因と、現実的に変えられるポイントです。

要因MOQが上がる理由変えられること
色数色ごとに染色ロットが分かれ、それぞれ最低メートル数がかかる。型を減らすのではなく色を減らす。1型2色のほうが1型4色より格段に安く立ち上がります。
生地の種類別注の編み地やジャカードは、標準品より生地メーカーの最低量が大幅に高い。初回は在庫生地を使い、追加生産で自社カラーにする。
プリント方法総柄の昇華プリントや転写には版・用紙の初期費用がかかる。プリントは数量の取れる1型に集約し、分散させない。
副資材別注ゴム、リング、スライダー、パッド、織りネーム、印刷袋にそれぞれ最低量がある。初回は既存の副資材を使い、ネーム類は2回目で別注にする。
サイズ展開サイズを広げるほど1サイズあたりの枚数が減り、裁断効率が落ちる。まず中心サイズで立ち上げ、両端のサイズは追加生産で足す。
包装印刷袋・カード・別注カートンは受注生産になる。初回は簡易包装、数量が乗ってからブランド包装に切り替える。
納品の分割小分け出荷が増えるほど、1枚あたりの荷役・検品コストが上がる。5回に分けず、2回に分ける。

3. カテゴリー別MOQ:1型500〜1,000枚

当社は取り扱うすべてのカテゴリーで 1型あたり500〜1,000枚 でお見積りします。カテゴリーによって帯が変わることはありません。帯の中で上下するのは、①色数、②生地が標準品か別注編み地か、③プリントの版が必要か、の3点です。

カテゴリー開始MOQの目安帯の上限に寄る条件
水着 — 単色・1〜2色1型500枚特殊編み地、パワーメッシュ、別注パッド形状
水着 — 多色・プリント1型1,000枚4色以上、総柄プリント
子供服1型500枚3色以上、切替プリント、安全基準対応の副資材
メンズアパレル1型500枚3色以上、別注生地、製品染め
ペットウェア1型500枚サイズ数×色数が多い、ボア・防水生地
アウトドア・機能性ウェア1型500枚ラミネートや特殊生地、シームテープ、別注金具

MOQは型ごとであり、注文全体ではありません。1型を色数で分けても合計は減らず、生地の最低量だけが増えていきます。複数カテゴリーでの展開を検討されている場合は取扱カテゴリーもご覧ください。

4. 実質的なMOQを下げる5つの方法

生地メーカーの最低量を交渉で下げることはできません。できるのは、同じ予算でリスクを小さくすることです。

  1. 在庫生地で立ち上げる。 工場がすでに取引している生地なら、生地の最低量が丸ごと消えます。自社カラーは追加生産に回します。
  2. 型より先に色を減らす。 1型2色は1型5色よりはるかに安く立ち上がります。売れる2色があれば、残り3色は結果的に不要になることがほとんどです。
  3. 均等割ではなくサイズ比で発注する。 各サイズ同数ではなく、1:2:3:2:1のような比率で。合計は同じでも、売れない端サイズの在庫が減り、裁断効率も上がります。
  4. 2型を同じ生地・同じ色でまとめる。 型が違っても生地と色が共通なら、色を増やさずにメートル数だけを最低量の上に乗せられます。
  5. 初回が売り切れる前に追加生産を計画する。 2回目は生地の最低量・サンプル・版がすべて不要で、必ず速く安くなります。

これにサンプル代の相殺を加えると、1型を市場でテストする実際のコストは、表記のMOQから受ける印象よりずっと小さくなります。

5. サンプル代と相殺の考え方

サンプル代は型ごとに頂戴し、現金で返金するのではなく量産発注時に相殺するのが一般的です。ただし、トラブルになるのは必ずその「詳細」です。支払う前に次の3点を書面で確認してください。

サンプルは1回で終わりません。フィットサンプル、修正サンプル、サイズセット(各サイズ1枚。ここでグレーディングの不具合が見つかるため省略しないでください)、そして実際の量産生地と量産ラインで作る生産前サンプル、という流れが標準です。所要は生地と副資材の確定後 7〜14営業日、初回は2ラウンドが一般的です。

承認したサンプルはすべて署名・日付を入れて保管し、大貨生産は合意済みの生産前サンプルを基準に進めます。

6. 納期の内訳

「45日」という数字だけでは、いつ動き始めればいいか分かりません。初回発注の流れは次のとおりです。

工程期間左右する要因
生地・副資材の確定1〜7日仕様書と希望数量が確定する速さ
サンプル7〜14営業日生地の在庫状況。2ラウンドが一般的
サンプル承認・発注1〜3日写真ではなく署名済みサンプルで判断する
量産生地の入荷3〜15日在庫生地なら即日、別注染色は2〜3週間追加
量産約45日サンプル承認・生地入荷後の日数
最終検品1〜3日AQL検品、または残金前の第三者検品
船積み船便7〜20日・航空便3〜7日仕向地・港・輸送方法

生地確定から貴社倉庫への到着まで、初回は 2.5〜3.5か月 を見込んでください。同じ生地・同じ色での追加生産は、サンプル・版・生地最低量が不要になるため大幅に短くなります。

7. 繁忙期の落とし穴

中国では毎年2つの時期にスケジュールが崩れます。日本向けの場合は、もう1つ御社側の承認が止まる時期があります。

目標納品生地確定サンプル承認注意点
3〜4月(日本・欧州の春夏)9月10〜11月旧正月で1〜2月の2〜4週間が消える
5〜7月(欧米の夏)11〜12月1月休暇前の混雑。3月以降は生地在庫が逼迫
9〜12月(豪州の春・ホリデー)4〜5月6月夏物と生産枠を奪い合う。船の締切が生産締切より早い

8. 支払条件とインコタームズ

支払条件はチャットではなく、プロフォーマインボイス(形式請求書)に記載されるべきものです。当社の標準は 生産前のT/T入金、出荷前残金 で、正確な条件とインコタームズは注文ごとに確認しています。どの工場を使う場合でも、次の項目が請求書に明記されているか確認してください。

9. RFQ(見積依頼)テンプレート

初回のお問い合わせは、たいてい3〜4項目の情報が欠けています。だから最初の返信が価格ではなく質問リストになるのです。下の項目をコピーして分かる範囲で埋め、仕様書・デザイン画・参考写真3枚のいずれかを添えてお送りください。14行すべてに答えられる工場は、付き合える工場です。

RFQテンプレート — コピーして記入し、送るだけ
1.  製品:カテゴリーと型の説明(仕様書・デザイン画・参考写真3枚を添付)
2.  サイズ展開とサイズ比(例:90-160cm、比 1:2:2:1)
3.  色数:色数とPantone番号
4.  生地:希望の混率・目付、または「用途に合うものを提案してください」
5.  数量:型あたりの枚数と、色あたりの枚数
6.  目標単価とFOB港(未定でも可)
7.  希望納品日と上市予定日
8.  必要なサンプル:フィットサンプル/サイズセット/生産前サンプル
9.  表示と包装:下げ札・洗濯表示・ポリ袋・カートンマーク・バーコード
10. 品質:AQL水準、第三者検品の可否、必要な試験報告書
11. 認証:OEKO-TEX、BSCI、GRSなど
12. 仕向国と適用規制(日本/EU/豪州/中東)
13. 希望するインコタームズと支払条件(FOB/CIF/DDP)
14. その他要件:リサイクル素材、ニッケルフリー、子供向け安全基準など

最初から14行すべてを埋める必要はありません。製品・数量・サイズ展開・希望納品日・仕向国があれば、概算のお見積りは可能です。いつでもお送りください。

10. 見積書の比べ方

見積書は、同じ項目が書かれていて初めて比較できます。次の10行がすべて揃っているかを確認し、比較の前に必ず1枚あたりの着荷コストに換算してください。

見積書の記載項目判断に効く理由
生地の仕様:混率・目付・生地メーカー・認証見積りの中で最も大きなコストと品質の変動要因
型あたりおよび色あたりのMOQ色あたりの最低量に、思わぬ割増が潜んでいる
単価と、その単価に含まれる範囲ネーム・包装・下げ札が別建てになっていることが多い
サンプル代と相殺の条件口頭ではなく書面であること
工程別の納期数字1つではリスクが見えない。サンプル・量産・船積みを分けて確認する
インコタームズと港着荷コストは単価より大きく動く
支払条件と検品条項問題が起きたときのエクスポージャーを決める
AQL水準と欠点区分クレームできる範囲を定義する
包装仕様ポリ袋・カートン・バーコード・カートンマークにも費用がかかる
見積りの有効期限生地も運賃も動く。期限のない見積りは約束ではない

11. 危険な見積書のサイン

12. よくあるご質問

MOQ(最小発注数量)はどのくらいですか?

当社が手がけるすべてのカテゴリー(水着・子供服・メンズ・ペットウェア・アウトドア)で、1型あたり500〜1,000枚です。単色のシンプルな型は500枚から、多色展開・特殊生地・プリントの版が必要な場合は1,000枚程度になります。

500枚未満で発注できますか?

下限は生地メーカーの最低発注量で決まるため、別注での生産は1型500枚からとなります。少量のテスト生産が現実的なのは、当社が在庫している生地と副資材を使える場合に限られ、個別に判断いたします。まずは型と数量をお送りください。可能かどうかを正直にお答えします。

サンプル代は返金されますか?

サンプル代は型ごとに頂戴し、現金で返金するのではなく量産発注時に相殺する方式です。どの工場を選ぶ場合でも「相殺の対象は何型分か」「最低数量はいくらからか」「請求時に差し引くのか、後で戻すのか」を必ず書面で確認してください。

量産にはどのくらいかかりますか?

サンプル承認後、生地が工場に入ってから約45日です。生地確定から貴社倉庫への到着までは、サンプル・検品・船積みを含めて2.5〜3.5か月を見込んでください。

繁忙期の納期はどうなりますか?

旧正月(例年1月下旬〜2月中旬)は2〜4週間生産が停滞し、休暇直前は混雑します。3〜6月の夏物シーズンも生産枠と生地在庫が逼迫します。1月中旬までに生産枠を確保するか、1〜3週間の余裕を見てください。

支払条件と第三者検品について教えてください。

通常は生産前のT/T入金と出荷前残金のお支払いです。正確な条件とインコタームズ(FOB/CIF/DDP)は、ご注文ごとにプロフォーマインボイスで確認いたします。SGS・BV・Intertek等、または貴社指定の検品会社による第三者検品に対応しており、通常は残金のお支払い前に実施します。

テンプレートを送っていただければ、具体的な回答をお返しします

上の項目を埋めて、仕様書・デザイン画・参考写真3枚のいずれかを添えてお送りください。生地のご提案、MOQ、サンプル代、サンプル期間、そして上市時期に合う生産日程を1営業日以内にご返信します。

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